2012年11月14日水曜日
習近平氏についての話を聞きました
中国で正式に習近平体制が開始する、という本日、ちょうどタイムリーに沈才彬氏の「習近平体制の誕生と日中関係」という講演を聞くことができました。
私が知らなかった話がたくさんありました。
まず「コップの中の民主主義」と講師は仰ってましたが、今回は共産党内の秘密投票とは言え、2007年6月、2012年7月という二回の投票の結果、ダントツの一位という人気度を得ての就任であること。胡錦濤氏がパワーバランスを取りながら知的武装せざるを得なかったのと較べ、より強固な政権基盤が築ける可能性が高いということ。
それから習近平氏の経歴については、太子党でおぼっちゃん育ち、というイメージを持っていたのですが、実は副首相だった父親は文革で刑務所と軟禁生活合わせて16年の苦労をし、近平氏自身も少年時代は父とともに軟禁されたこと。その後、彼自身も農村に下放され、6年間の重労働を強いられたこと。逆境を乗り越えているから強さがあるんだ、と月並みに納得しました。
父親のチュウシン氏は78年の名誉回復後、広東の初期に就任し、鄧小平氏の改革・開放路線の先陣となるような改革を成し遂げ、中国沿岸部の発展に大いに寄与した立役者とのことでした。そのようなお父さんの手腕を身近に見ながら、ポストを歴任して今の地位になったのか、、、と。12億の中のトップって、、と気も遠くなります。
減速しつつある中国経済、貧富の格差、緊張高まる対外関係、政治腐敗などなど、多くの課題が待ち受けている中で、明日入れ替えメンバー7人が選ばれ、来年3月の全人代での政権交代に向けて着々と中国の新体制が築かれていきます。何も起こらなければ長期政権となるであろう習氏の体制がどうなるか、注目したいです。
天皇との特例会談でのバッシング、9.11新体制移行時の尖閣諸島国有化、など日本に対して持つイメージは必ずしも良くないと言われている同氏ですが、二国双方のためにも、日本の新政権との間では新たな関係が結ばれることを、二国間経済の円滑化という観点からも切に願います。
ところで、中国では役人の腐敗が悪化して問題となっていますが、なんと党幹部の95%は愛人がいる!中には46人も愛人がいる幹部も?!とかさまざま報道もされているそうです。どうやってアンケート取ったのかしら、、とかちょっと知りたい・・