2012年2月1日水曜日

中小企業対策資金も税金、銀行の公的資金も税金、なのに。

本日、東京産業人クラブの女性部会というのに出てきました。

今バンバン出ている中小企業対策について、中小企業庁長官が来られて一通り説明がありました。

中小企業金融円滑化法は24万件の申請に対して、22万件が適用になり、さらに中小企業基盤整備機構からのお金がいくつかのファンドを通して供給されたようですが、4000億円つっこんで、結局投融資が数百億円だったようなのです。これをもっとやらにゃあかん、と。

論調としては、銀行は使えない、まともに融資を出せない、だから、税理士などに加わってもらい経営計画書を作らせる必要がある。みなさんも、銀行などでひどい目にあったらすぐに連絡してほしい。そして女性社長さんの中には、銀行はひどい、役所でひどい目にあったと嘆願していらっしゃる方もいました。

中小企業対策に予算を回す最大の理由は雇用の吸収。今まで農業に何兆円も費やしながら、農家では離農が進み、結局、農家は平均年齢65歳超になってしまったじゃないか、それだったら中小企業に出した方が良い、と。
まぁそれはそうなんですが、その重点先として、小規模企業(町のパン屋さんやクリーニング屋さんなど)が挙げられて、うーむと唸ってしまいました。もう少し規模の大きい、イメージ100-300名くらいの若い会社で、これから海外を攻める時の軍資金、のような資金が最も投資対効果が上がりそうに思うのですが。売上という観点からも、雇用創出という観点からも。
海外に出ていく企業だと国内の雇用増にはつながらないから予算の適用はしにくいということかもしれないですが、内需の拡大にも限界がある以上、売上が期待できるマーケットが外にあったら配当の還流含めて収益力アップと考えていいはずでは?GDPの時代からまたGNPという物差しに戻す発想があっていいのではないかと思います。

いずれにしても、この中小企業対策って、今後、まだまだ続く可能性のある「バブル」かもしれませんね。


余談ですが、支援対策資金ってつまるところ税金ですが、リスケの結果積み上げられた不良債権が銀行に雪だるま式にたまって、処理すると資本金が毀損されるような事態になって、公的資金を申請なんて話になった時、この公的資金の方だけがまた大いにバッシングを受けるんでしょうね。不思議だわぁ。