2010年12月19日日曜日

新しいオフィスへのお引っ越しのお話。

今日はとても寒いですね。ブログを読んで下さる方から、内容が硬くてイメージからほど遠い、というようなありがたい?フィードバックをいただいたりしましたので、たまには会社の日常のお話で。
ここのところ、数週間をかけて、新しいオフィスへ一部の仕事をお引っ越ししました。今までの小日向にも、総務の一部は残しつつ、業務の多くを同じく文京区の音羽の花和ビルの一室に移しました。社員のご家族や以前バイトをしてくれていたしんじろうくんなどなど、総勢10名以上に断続的にお手伝いいただき、無事にセットアップが完了しました。みなさま、ご協力、本当にありがとうございました。大方のセットアップが終わった日には、下の「花の舞」(ドアドア20秒程度)で打ち上げをいたしました。1階にはセブンイレブンと上島珈琲(UCCさんとはなんともご縁があるのですね)があり、とても居心地よし。気づいたら住んでしまいそうです。
花和ビルはオーナーさんが以前お花屋さんを経営されており、ビルのあちらこちらに植物が植えられています。これはお玄関のところで、すっかりクリスマスになっています。有楽町線はあまり使われないでしょうが、護国寺駅徒歩1分ですから、お近くにお寄りの際はぜひ遊びにいらして下さいね。

2010年12月12日日曜日

無借金企業と海外投資家から見た日本

先日、日経が上場企業の11%は有利子負債がゼロと報じていました。一説には4割の企業は今後の借入を想定していないとのことで、この数字は今後ますます大きくなることと思います。

先日、外国人投資家をメインのターゲットにしたカンファレンスに出ていた際に、日系企業の経営者に対する質問の多くは、「御社の実績も、実力も、戦略も分かった、しかしこの余ったキャッシュどうするんだ」、というものでした。この質問にまともに答えている経営者が少ないのが、同じ日本人としては何とも悲しいところでした。日系企業の多くはバブル崩壊後、バランスシートの改善を急ぎ、過剰借入、過剰雇用、過剰設備、すべてを削りに削って、本来は今、絶好の攻めの機会にある、というのが外国人投資家から見た日本企業に対する認識なのかもしれません。

株主相手に配当を増やすも良し、自社株を買うも良し、このご時世ですが、従業員給与を増やすも良し。ただ、この円高を背景にした海外での企業買収、新規事業への進出や、それらを含む設備投資、研究開発投資というのが絵として描けないのはなぜなんだ、という、とてもシンプルな問いがどの企業にも発せられていたように思いました。そしてそれに対して、明快な答えは殆どなかったように感じました。

翻って、中国やシンガポール、タイ、マレーシアというアジアの国々から来たCEOたちは自信に満ち、たくさんの役員や担当者を従えることもなく、流暢な英語で、躍動感あふれる表現で、自社の今後の戦略を語っていました。

何人か話した外国人投資家の中には日本びいきの方も多く、民族性もあるから、多少はそれぞれさっぴいて見ないと、とは言いつつも、少子高齢化だけではない、何とも言えないこの国の縮み思考が年々ひどくなっているように思う、と話していました。

30代後半男性の4割は親と同居という記事や、1/4の若者が定職についたことがない、という報道もありました。将来に夢を持てる国にしなくては、企業に余るお金も親元にあるお金も、殖やすことはできない、リスクとって投資することなんてできないんだよな・・、とつくづく思います。

2010年12月4日土曜日

中国の経済成長率とルイス転換点について

ここ数週間、オフィスのお引越しがあり、お客さんの来日があり、カンファレンスへの出席があり、と多忙ですっかり、こちらさぼっておりました。この間に、ホームページがまた少しきれいになったので、ご覧になってくださいね。
さて、先日出た中国経済についてのセッションで、エコノミストの方が農村部での労働力が枯渇してきており(実際に内陸部に行くと老人と子供ばかりだそうで)、かなりの賃上げをしないと労働力が確保できないという「ルイス転換点」に中国経済は近づいてきた、と話されていました。

ただし新興国がルイス転換点を迎えた後も、成長は持続するのが一般的で、中国でもこれで成長が減速するものでもない、というご指摘でした。というのが、過去20年間の中国での平均成長率は年平均+10%ですが、この間の雇用者増加率は+1%に過ぎず、両者の差、つまり9%は労働生産性の上昇によるものとのことです。すなわち、これは労働生産性の低い農業などの一次産業から労働生産性が高い製造業へ人の移動が進んだからとのことです。さらにサービス業など第三次産業就業者が局面では、まだまだ生産性上昇率及び成長率は伸びる余地があるとのこと。調べてみると、日本のルイス転換点は1960年代初頭という記載をいくつか読みました。日本経済はそこからさらに経済の高度化と経済成長の両方を遂げたわけで、なるほどと思いました。

従来、中国では1.5億人の余剰労働力が政府にとっての最優先課題であり、社会不安のもとともなる懸念事項、とされてきたわけですが、もしこれが現実ではないとすると、政策の転換が考えられます。中国が人民元の切り上げについて、米国の挑発にも乗らずに慎重なのも、雇用不安が背景でしたが、このスタンスも変わりうるか、ということ。それから1.5億人分の雇用を確保する必要がなくなるとすれば、繊維など、生産性の低い労働集約的な産業から脱却し、付加価値の高い自動車などの産業へのシフトを早められるのでは、というものです。

国全体の生産性が上昇することにより、GDPの高成長が維持できるのだとすると、最大の輸出マーケットとして持つ日本にとっては暗い話ではないですね。もはや低い労働力を求めて工場を移転する先ではなくなったものの、これからますます消費地としての魅力は増すということですものね。

2010年10月13日水曜日

新ジャスダック市場開始 アジア最大の新興市場の誕生です

昨日、新ジャスダック市場の誕生をお祝いする会に参加いたしました。大証とJASDAQの統合により、上場する企業の数は1,005社、時価総額は8兆8,163億円で、韓国のコスダックなどを上回り、アジア最大の新興市場となるそうです。
江戸時代の大坂米穀取引所にルーツを持つ、世界初の商品先物取引所であったこと、など改めて新鮮なお話しを伺いました。

ヘラクレスに倣ったものか、将来性が担保されれば赤字でも上場が可能な「グロース」区分(54社)を「スタンダード」区分(951社)と分けて設け、上場後の管理体制を強化しつつも、間口を広げてベンチャー企業に資金調達の機会を提供していくというのは、ベンチャー業界、証券業界、また関連業界にとって、明るい話題です。IPOの数が2006年には188社であった日本も、昨年は19社、今年は昨日(5月12日)上場のトランザクションさんで16社目、と激減しています。

四半期決算やJ-SOXの導入、今後のIFRS対応などで上場維持コストはますます高くなっており、企業のIR・経理・財務・総務各部署のみなさまが疲弊していらっしゃるのを感じます。少ない人材でも効果的なディスクロージャーやPRが可能となりますよう、弊社では上場企業からのお受けするお仕事のキャパをさらに広げて行きたいと思っております。少しでもみなさまの労力が軽減できるよう、きめ細かいサービスでお手伝いする所存です。

ところで以前、当社も会議に呼ばれてコメントを求められましたが・・・「各社の透明性を上げるため、企業を分析した調査会社のリポートの作成を支援し、インターネット上で無料で公開」とのことです。
新ジャスダックさん、やはり立ち上げられるのですね。どの程度の会社が参加されるのか、注目したいと思います。

2010年9月28日火曜日

きのこの季節になりました・・・では必ずしもないのですね。

先日、某きのこ屋さんにお仕事でお話をうかがいに行きました。
きのこ作りというのは、野菜作りの裏作として始まったそうで、出稼ぎに頼らざるを得なかった秋から冬場にかけての農家の収入構造の改善、地域産業の勃興という意味合いでここまで普及してきたとのことです。
今年は夏が異常に暑かったら生育に支障は、と聞いたら、何のことはない、同社さんのぶなしめじ、えりんぎ、まいたけ、すべて屋内育ちなのだそうで。雑菌の心配もなく、そしてなんと一年を通じて生産は100%フル稼働なのだそうです。工業品の世界でもなかなかそんな工場はないですね。そして、秋は鍋などで需要が増加し、またスーパーなどで特設コーナーなどもできるから販売単価が上がり、また夏場は需要が減退するから価格を下げて売り切って、在庫リスクも国内ではほとんどないとのこと。驚き!味も特に変わらないのだそうです。そんな室内育ちのきのこたちのシェアは年々上がっているそうで、そんなきのこたちは、特に秋になったから、味が濃くなるとかそういうことではないのだそうで。それでは秋だから食べよう、ではなくて夏場にきのこをもっと食べておけば良いということではないか?!と思ったのでした。

では近頃、土瓶蒸しがおいしい季節となった松茸さんですが、こちらは菌糸の構造が複雑で、あいにくまだ人工的には作れないようです。松茸も人工的にできるようになったら、ありがたみが減ってしまいそうですね。
また、いろいろな種類のきのこを食べるのは、日本とアジアの国の一部でしかなく、例えば米国の「きのこ」市場というのはホワイトマッシュルームが98%を占めるということも知りました。もったいないですね。


興味があったのは、それでは並み居るきのこ作り農家の中から、どうして一握りの会社が会社形態となりえて、上場まで成し遂げるような企業まで出てきたのか、という点です。こちらも聞いてみました。
きのこは鮮度が命なので、パッケージングしてからディストリビューションまで、いかに短納期で消費者にお届けするかというのが勝負なのだそうです。我々が訪問した会社は創業して数年後、3000tから5000tという大型パッケージング設備計画に対して、銀行が賛同して融資に応じてくれて、一気に同業者とは違う生産販売構造を成し遂げることができたのだ、とのことでした。
創業者さんの先見の明がすごかったのですね。そしてそれを見抜いた銀行も。元銀行員としては、こういうお話、泣けました。

2010年8月30日月曜日

きらりと光るダイヤの原石

青山Blue Noteで小曽根真さんのジャズ演奏を聴いた。
ご自身が教鞭を取られる国立音大の学生で構成されるNewtide Jazz Orchestraを率いての公演。恐るべし大学生、恐るべし小曽根さん。

第41回山野ビッグバンドジャズコンテストで4年連続優勝した、という国立音大生10数名の力量もさることながら、あれだけ学生にジャズの顔、ジャズの雰囲気まで植え付けた先生の力は偉大である。学生たちが実に楽しそうに、音の調和と場の醸成を楽しんでいるのだ。
小曽根さんご自身は、ビッグバンド流の編曲を学ばれるために、若き日にバークレー音大に留学されたと言う。日本発でこんな潮流を作りだした功績は偉大である。彼が率いるNo Name Horsesは精鋭揃いのスーパービッグバンドである。
しかし、もし彼が一番評価されるとしたら、これだけ若き才能を掘り起こして結集した、ということではないだろうかと思う。

聴きながら、先日、証券アナリスト協会元会長の鈴木行生さんと、フィスコの三木会長とのミーティングで鈴木さんが仰っていた言葉を思い出した。
「4000社ある上場企業の中で、これから消えていく会社も多いと思うが、その中でダイヤの原石を見つけたい」と。鈴木さんは、協会をやめられた後、一アナリストに戻られる、というご決意の基、日本ベル投資研究所を立ちあげられ、原石探しに邁進されている。上場会社についてリサーチをし、レポートを書き、一人でも多くの投資家に、その原石が周知されるべく、力を尽くされるお考えとのことである。

今日聴いた学生たちの演奏はまさに原石が磨かれた姿であった。トランペットも、サックスも、ドラムスも、聴く者の心に響く音楽。観客の拍手は鳴りやまず、ダブルアンコールで応えてくれた。

自戒の念を込めてではあるが、例えば従業員教育で見た場合、今は企業の側が「即戦力」を求めすぎて、原石を磨く労力を惜しんでいないか、と思う。
恥ずかしながら弊社も教育している余裕はなかなかない。ただ、もし自分に少しでも余裕ができたら、あんな風に率いる人も、周りの人も、みんなを笑顔にさせられるような、そんな仕事がしたい、と強く思った。

2010年8月24日火曜日

日本の電力比率について

長野県乗鞍岳。幼いころから幾度となく訪れているこの山に、大学の寮を冷やかしついでにこの夏も足を延ばしてみた。 松本から乗鞍への道中、今まで何気なくて通っていたいくつかのダムが気になり、「梓川テプコ館」に寄って水力発電について少し覗いてみた。
梓川に沿って、上流から、奈川渡(なかわど)ダム、水殿(みどの)ダム、稲核(いねこき)ダムと3大ダムが並ぶ。地下発電所見学ツアーはあいにく時間の都合から断念したが、水力発電の水を並々と湛えた姿はまことに美しく、日本が水資源の豊富な国であることを再認識する。また、水力は古くて新しいクリーンエネルギーであることにも改めて気付く。

机上で調べられる最新のデータで、2007年度の統計では、水力7%、火力70%、原子力22%とあり、水力発電のボリュームは1965年当時からほとんど変わっていないということが分かる。
http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data1006.html
原子力技術で世界をリードする日本がこれだけ火力主体の国であることにもまた、改めて驚く。
IEAベースの日本の石油依存度は日本が46%なのに対し、米国42%、英独37%と先進国中でも群を抜いて高い、ということも改めて勉強してしまった。
(石油依存度(%)=(一次エネルギー総供給のうち原油と石油製品の供給)/(一次エネルギー総供給)×100とのこと http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/2009/2.pdf より)
 
そして八ッ場ダムの騒動を思い出して、ダム建設にまつわる諸問題、水没による住民生活や環境の破壊、補償を含む莫大なコスト、などを想起し、またダム建設時の様々な苦労などを当時の関係者などから話を聞いて、ただただ美しいと思ってしまったことが少し恥ずかしくなったのでした。

2010年8月18日水曜日

「強い」経営と企業のサステナビリティについて

日本は100年以上続く企業が多いということで、よく話題になりますが、では元気の良い状態でどのくらいもつのでしょうか。
Visionary CompanyやThe will to manage(マッキンゼー経営の本質)などを読むと、当時もてはやされた企業が、その後「大企業病」に陥っていく様を見ているだけに、良い経営、強い経営、とサステナブルかどうかはどこまで相容れる概念なのか、が不思議に思われます。

創業社長で上場を果たされた社長さんに、お目にかかることも多く、お会いしていてカリスマ性を感じます。ただ、がむしゃらな成長と従業員の幸せ度がかけ離れているように感じることもあります。会社を調べるのが本業なので、ついつい気になって調べてしまいましたが、それぞれ直近の有報で勤続年数を較べると、
楽天 2.58年、ソフトバンク4.4年、SBI 4.4年、ワタミ 7.1年、ファストリ 7.7年
といった感じです。もちろん、人の入れ替えが早くそれだけ活気がある、という解釈をすることもできましょう。ただやはり、強烈なカリスマと社員の居心地の良さは相いれないのか、とも思えます。

孫子の兵法を学んでいると、こうした経営者の顔がだぶって見えてきます。恐らく皆さん勉強されてきているのでしょう。九地篇には部下のやる気の引き出し方は出てくるのですが、平時のやる気ではなく、あくまで戦いの場においてのものなのですよね。兵法は戦略については粒さに書かれていますが、「兵法」だけあって、平定した後のオペレーションについては、ほとんど書かれていないのが興味深いところです。孫武が仕えた呉が中国統一でもしていれば、また別の視点があったのでしょうが。

戦いに強い企業が永続するかどうか、ここがとても興味のあるところです。 社員が居心地が良ければ会社は永続するというのは短絡的な議論でしょうが、少なくとも経営者と社員がベクトルが合っている会社は成長と永続性の両方を満たすに近づくことができるように思います。

たくさんの会社とお仕事をしてみて個人的に思うことは、社長がニコニコしながら求心力になっている会社というのはお仕事をさせていただくのが心地よく、それが多様なステークホルダーにとっても、安心感を持って接することができる会社の一つの条件のように思います。
このお盆中も結局ほとんど休まずに数社の経営者の皆様とお仕事させていただきましたが、暑さの中でも元気が出る皆様でした!

2010年7月16日金曜日

儒教と子供の音楽学習の関係について

弟子入即孝(ていしいりてはすなわちこう) 出即弟(いでてはすなわちてい)
家にあっては親に孝を尽くし、社会に出ては目上の者を敬う

と儒教は説く。我が身を振り返ると耳が痛い。
が、最近、音楽業界についてリサーチをしていて、もしかしたらアジア人には脈々と流れている発想なのかも、と思う。

①欧米の知り合い何人かに聞くと、周りで音楽教室に通っているお友達は、アジア人が過半数というところが多い
(これは実際、日系企業で海外に音楽教室を展開されている某社さんの統計とも合致)

②パールマンや五嶋みどりを育てたディーレイ女史の伝記によると、バイオリンのソリストの変遷は、昔はヨーロッパ人の牙城、やがてユダヤ系(スターンら)が台頭し、今日ではアジア人が主力

③中国では、子弟に音楽教育を授けることが一種のブームになっており、ピアノの販売は2桁成長とのこと。インテリアとしてグランドピアノを何台も買う人もいるそうで。

音楽は本気で学ぼうとすると、子供のころから、コツコツと毎日練習することが必要である。子供の意思ももちろん必要だが、ほとんどの場合は親が子供を楽器に向き合わせ、練習に付き添い、子供がその親の言うことをきちんと聞くかどうか、というあたりが少なくとも多少モノになるかどうかの分かれ目になるようだ。

これは、親には服従することが当然という発想が、親と子の両方にないとダメかも、というのは米国人の談。米国では、子供が何をしたいかを自分で見つけさせることが親のつとめ、と考える親が多い。従って、親が子供の意向も聞かずに楽器を毎日押しつけるなどもってのほか、というわけである。

楽器を習うことは、両手を使ったり、先の譜面を追うことで、脳が活性化されるなどの効用が聞かれる。ピアニストにはアルツハイマーになる人がいないそうで、恐らく理論的にもやらないよりはやった方が脳みそ上はプラスなのだろう。しかし、クラスの子の多くがピアノを習っている、というようなこともまたアジアの特徴なのだろう。
孔子の時代にも「詩書礼楽」が重んじられ、このうちの「楽」は現在の音楽だと言う。昔の中国の人たちもたしなみとして、音楽を奏でたようである。親の言うことを聞いて練習したのだろうか。

アジア人がどちらかというとコツコツと事務型人間が多く、欧米人が大胆な発想をするように思うのも、こんな背景があるからかな、と思う。

2010年6月28日月曜日

全国コンビニ数は6万店舗、では美容院は?

コンビニの数が全国で6万店舗、内セブンイレブンだけで1.27万とのことですが、さて美容院は全国で何店舗か。
答えは23万軒!とのことです。
地方でおばちゃま一人で開いていらっしゃるようなところも含めて、とのことですが、数に驚きました。
先日、この業界の卸としては日本一の滝川株式会社さんにお話を伺ったのですが、同社のカタログは27.7万部、8000アイテムを美容サロンに届けているとのことです。
上場企業ばかり追いかけていると見えてこない数字が世の中にはあるなぁ、と気付きました。

同社は創業80年の老舗で、38年前に「エステ」という言葉を輸入した会社としても有名です。既存の美容院というチャネルでは製品を取り扱うニーズが薄かったことから、同社はスクールを開設し、人材教育を行いつつ、業界の勃興を助けたとのこと。TBC、タカノユリ、ダンディハウスなどは、すべて同社のスクールの卒業生なのだそうで。日本ってすごい会社が多いですよね。

2010年6月21日月曜日

今年は少し増える「東証の鐘」

6月11日、東証の「ストックボイス」のサービスについて弊社Albaのお客様にご紹介できるか、という視点で説明を受けに訪問したところ、ちょうどボルテージ(3639)のマザーズ上場に立ち会うことができました。鐘を鳴らした後の社長のインタビューも覗かせていただき。あのクルクル回る電光掲示には「祝 上場」の文字が繰り返し流れ。今年は昨年より増えて30社程度がIPO予定と聞き少し安堵しました。

ブロガーとして有名な磯崎哲也さんが息子さん2人に東証を見学させ、「将来この鐘を鳴らすことを約させる」、と書いていらっしゃいましたが、その気持ちが良く分かりました。素敵な鐘の音でした。

しかし、ボルテージさん、女性を顧客対象とする、恋愛シミュレーションゲームと恋愛小説が主業、従業員の平均年齢27歳とは、うーん若い!こういう若い力でどんどん日本を元気にしたいですね!

2010年6月18日金曜日

アナリストカバレッジの拡充・・・

昨日、某証券取引所の役員の方、金融情報提供企業のトップの方等とミーティングをしました。題目は「上場企業のカバレッジ拡充の方策について」。
①時価総額の小さい企業はアナリストレポートの件数がゼロのところも多く、とりわけアナリストに情報提供してレポートを書いて欲しいというニーズをお持ちの企業さんも多く、②投資家側からすると、企業の客観的情報が乏しいので取得できる手段があれば、という意向もあり、③「証券アナリスト資格」を持っている人の中にはダイヤモンドの原石を見つけて自分がレポート書いてあげたい企業はあるのに、セルサイドアナリストのポジションは限られており、それを具現化する場がない・・と三者がそれぞれに悩みを持ち、これを解決できれば美しいわけですが。

ではいったい資金はどこが出すのか?上場企業から一律に拠出するというご提案もありますが、では30社にもカバーされているSONYや任天堂が納得するか?発行体側がお金を出して書いてもらった途端にレポートの「中立性」は担保できなくなり・・さらに、アナリストの質は誰が担保するのか?セルサイドのように業界ウェイトを付けるストラテジストもいない中で、「売り」「買い」という客観的な指標がありうるか?そもそも小型株は機関投資家が流動性の観点から買える銘柄が少ない以上、個人投資家の読み物としてのカバレッジレポートになるわけで、個人の方々がそんなファンダメンタル分析を欲しているのか?推奨銘柄とその根拠が数行あればいい人というのが実は大方なのでは?などなど悩みは尽きず。

これは、アメリカでも悩ましい命題で、エンロン後に国の時限立法という後押しもあって投資銀行部門の息のかからない独立系リサーチ会社が100社超勃興したわけですが、今ではかなり淘汰が進んでしまった。理由としては、投資家の需要の大きい新興国の銘柄までカバーしきれない、他国/他市場との横比較ができない、投資家側からの訴訟リスクに耐えられない、過当競争になってしまった、などがあるようで、結局法律も2009年に失効してしまいました。

日本の新興市場銘柄の中にはIPO後は注目されて一時流動性があるも、その後は売買も細り、時価総額も減り、というのが多いパターンで、いくら取引所が時価総額や流動性といった上場廃止基準を設けたところで、肝心の投資家が興味を示してくれなければ、企業も取引所も如何ともしがたいというのが本音だろうと思います。ライブドアショック、リーマンショックを経て、日本の中小型株市場はまだ活況が戻ったとは言えず・・
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100427/fnc1004272235015-n1.htm
という記事もありましたが、実効性は上記の観点から厳しいのだと思います。と見ていたら、こんな記事もありました。
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100617/fnc1006170359000-n1.htm
何とか頑張ってほしいところです。

ただ弊社Alba Partnersとしては、時価総額を上げるためのIR上の工夫というのはまだまだありうる、レポートでカバーというのはあくまで選択肢の一つではないかと思っております。

2010年6月14日月曜日

有報の記載不備は98社!

金融庁のHPにH21年度3月期の「有価証券報告書の重点審査及び状況調査結果について」がアップされていました。回答のあった3,055社のうち、有報の記載に不備あったとされたのが98社。うち事業等のリスク等について指摘されていたにも関わらず記載していなかったのが14社。内部統制報告書について、期末日後に実施された是正措置が追記情報として記載されることを知らなかった、88社などなど。

それぞれ故意、不作為いろいろありそうですが、お忙しくてIR、ディスクロまで手が回らないというような会社さんは、弊社にぜひ部分的にでもアウトソースいただきたいところです。年間スケジュールを会社と調整し、IR資料作成のお手伝い、トップメッセージの有効的な書き方(含むゴーストライター)など、「かゆいところに手が届く」サービスを心がけております。

2010年5月5日水曜日

羽田D滑走路見学

ゴールデンウィーク中、羽田で増設中の4本目の滑走路を見学しました。博学のガイドさん付きで・・空港公団の方なのでしょうか。恐ろしくて聞けなかったのですが・・・。
建設中の国際線旅客ターミナルも見ることができました。
戦前から軍用の空港として始まり、1931年には53haだった空港用地も、現在では1271haとなり、今次のさらなる拡張によって、発着可能回数も38%増強ということです。
今後の業績について、「羽田の拡張」を今後の業績のカタリストに挙げている会社さんも多いので(ex東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランド)、ぜひ計画通り使用開始となることを祈ってしまいます。

ゴールデンウィーク前半は、結婚式のついでに懐かしの芦屋、神戸を散策しておりました。有馬温泉から芦屋まで乗ったタクシーの運転手さんの話では、今年3月くらいから明らかに景気が上向いてるね、とのことです。神戸の方々は元来キャッシュリッチなのでしょうが、昨年はパタっと風が止まったようだったとのこと。それが今年に入り随分、長距離の乗車が増えている、とのことでした。少し明るい気分になりました。

2010年5月1日土曜日

決算ラッシュ!

今週は決算ウィークでした。以前は連休明けが3月決算の会社の発表ピークだったことを考えると、財務経理の方々は迅速に決算することに迫られているのだろうな、と感じます。でもその分、連休をゆっくり過ごすことはできるのでしょうか。
今回発表の決算の特徴は、総じて、リストラを背景に企業の決算が堅調になってきている、ということでしょうか。特に機械、電子部品などを見た感想としては、経済回復は新興市場が中心で、ローエンドの製品が多く売れていて、利益を見るとセールスミックスは悪化している企業も多い、ただ反面、日本ブランドがまだ通用する面があり、この時期に新興市場でブランドを確立することができれば、その後の成長につながるのでは、と期待ができるものでした。
がんばれ日本ブランド!

2010年4月27日火曜日

中国ビジネスの光と影

先日、みずほコーポレート銀行の顧問をされている菅野さんの講演を聞く機会に恵まれました。政府要人のコネと言って騙されたというような壮絶なお話の数々、そして数少ない成功者のお話。
先週は弊社のお客さんの中国出張に合わせ、アポ入れ、通訳確保など奔走しておりましたが、キーパーソンに突然出張が入ったと言ってミーティングに出てこない、などもあり、本当にこの国の難しさを実感した1週間でした。

2010年1月17日日曜日

TEDxTokyo

昨日、久しぶりにイベントに参加してきました。本場のTEDとは違い、特にスピーカーがいるわけでもなく、映像がたまに流れているだけではありましたが、「業界にも専門にも境界はない」という冒頭の挨拶は印象に残りました。実際にお目にかかった方は、デザイナー、真言宗のお坊さん、元アナウンサーの方など、大いにインスパイアされ、また新しいビジネスの発想が浮かんで、夜は欧州の友人と3時までSkypeしてしまったほど。
そういえばその昔、白馬にかんじきを履いて雪山ハイクに行った時に、ガイドのおじいちゃまが歴史から地理、生物、古典、とあまたをカバーしてガイドして下さいました。その時、学問に境ってないのだな、と思ったのを思い出します。
お仕事でもあまり境を設けず、今年は大きな枠組みで仕事をする、というのが目標です。
今年もAlbaを宜しくお願い致します。