2013年2月27日水曜日

保育所入所不承諾で母親たちが集団で異議申立書を提出


多くの子どもが認可保育所に入れない問題で、母親たちが杉並区に続き、足立区でも、母親たちが集団で区へ行政不服審査法に基づく異議申し立てを行うという報道がされた。

足立区では希望者の4割にあたる1,600人が入所できない事態と言う。

東京新聞によると、この4月からの入所希望者で入れない子どもの割合が最も高いのは、今回異議申立書が提出された杉並区で62%。杉並区は認可保育所を造らず、民間の認可外保育所で対応する方針を掲げていた時期が長く、整備が遅れたとのこと。次いで港区60%、目黒区53%、世田谷・江東両区52%で、と半数超が入れない区がいくつかある。

一方、低かったのは葛飾区2%、荒川区6%。

データが取れた21区の5年間推移をみると、入れない人数は6,692人(08年度)から17,218人(13年度)と3倍弱の伸びになっている。

ただ、これらの数字は認可外の保育所に入る子供の数を含まないため、やむなく認証園などに入っていながら、認可園を希望している場合は数に含まれなかったりということがあるので、実態はもっと深刻なのだと思う。

予算の配分に加えて、保育士の資格要件の緩和、施設・設備の要件緩和など、早急に手を付けなければならない点は多い。我が息子の通う幼稚園では、子供が小学生になったママさんが保育園のサポートをしてくださったりしていて、好評だ。

ただ、認可園と認証園やその他認可外の園では行政の後ろ盾の差が大きく、保育士の待遇の差が非常に大きい。このために後者では離職率が高く、安定した保育が担保されないという問題がある。規制緩和だけでは済まない分野であろう。

あと、この報道を見て思うのは、やっぱりお母さんなんだな、ということ。

子供が保育園に入れないのであれば、父親だって立ち上がったって良いはず。それなのに、未だに育児休暇を取るのは母親が大宗なために、そこから復帰する時に子供の預け先がないという問題に直面するのは母親ばかり。乳飲み子抱えて異議申し立ての手続きするのは、さぞ大変だったろう、と思うと頭が下がる。

立ちあがったみなさんに感謝とエールを送りたい!