2011年1月17日月曜日

世相で見る年賀状

明けましておめでとうございます、という時期をすっかり逸してしまいました。
今年もアルバ・パートナーズおよび我々メンバーをよろしくお願い申し上げます。

年賀状は、添えられた「一言」に毎年、その時々の世相を感じます。年始はバタバタしていて、いただいた年賀状を今頃読んでみたりしていましたが、今年は「北朝鮮に振り回された」、「ダムに始まりダムに終わった」、「脱ゆとり教育の戦い」、などという官僚の友人たち、リーマンショックを経てずいぶん経って、やはり外資を去るという友人の話、役所の内定も外資の内定も蹴ってメーカーに行きます、という学生くんからの年賀状・・・
今年は家の分、会社分と合わせて400枚弱印刷し、その8割くらいお返事をいただきましたが、これだけ読んでいても何となく今の日本の置かれた状況が分かるような気分でした。

年末は鎌倉の大仏の胎内に久々に入ったり、年始はつくばエクスプレスの終点まで行って、エキスポセンターに行く、というそれぞれプチ旅行をしてみました。つくば万博は両親に連れられて行ったなぁ、とにかく並んで暑かったなぁ、宇宙で食べるアイスというのを食べたなぁ、確か富士通館(間違っていたらごめんなさい)で生まれて初めて眼鏡をかけて3Dを見たなぁ、と思いだしていました。

エキスポセンターの展示で印象的だったのは、さすが原発のふるさとだけあって、火力と較べた原子力の優位性、太陽光発電や風力発電の限界というのが事あるごとに触れられていて、なかなかイデオロギー的なものが感じられたこと。歴代ノーベル賞受賞者をいただく筑波大のお膝元だけあって、ノーベル賞を取るまでの工程すごろく(!)、というのがあって、補助金をもらったり、論文が認められたり、という細かな工程が笑えたこと。また、慶應大が作った昔なつかしいKAZがどどーんと展示されていて、今時Mievやらリーフやらと言っている時代においおい、という感じだったのと。きっと物理や化学のファンダメンタルな理論はそうラピッドに代わることはないにしても、工業製品の進歩の速さは、自治体で賄えるコストで追いつけるスピードではないものと容易に想像がつきます。

九段下の科学館でも、画期的な自転車として展示されているのが、初代くらいのYAMAHAのPASで、今の3倍くらいの大きさの充電池だったり、日産の「電気自動車」モデルも確かずいぶん古いものであったり、自治体が運営するものって、お台場のPanasonic館など民間が運営する科学館に較べて裏ぶれた、年季の入った感があって、これでは子供たちに科学への夢をいざなうにはちょっときついよな、と感じたのでした。