2012年5月16日水曜日

コマツ坂根会長の金言から「育じぃ」化のすすめへのこじつけ

本日、早稲田会議CEOラウンドテーブルを見学。コマツの坂根会長のお話を聞いてまいりました。
学生やらサラリーマンやら多数殺到しており、多くが立ち見という状況でした。

数々のお話、どれも興味深かったのですが、中でもコマツの女性管理職5人の方のお子さんの平均出産数が2.7人というのに驚きました。

6年前に始まる同社の石川工場の拡充が要因とのこと。
石川県は女性の就業率が日本でも高い県であるにも関わらず、一人当たりの女性の出生数は高いのだそうです。
その高い就業者数も、50歳代には急に下がるのだそうで、これはお孫さんの面倒を見るためにリタイアする方が多いことによるとのこと。つまり、じじばばサポートがバックアップとなって、女性の高い就業率を支えているのだそうです。

これは実はいろいろな意味で利点ありなのではと思います。
第一に母親にのみかかる育児の負担は軽減され、就業も容易になる。
二点目として、三世代、四世代で子育てをすることにより、核家族化の進行により崩れてしまった「地域での子育て」が可能になる。ただただ長時間保育園に預けられているよりは、子供の情操面にとってもプラス。
三点目、東京一極集中を軽減し、地域の活性化が図られる。
そして最後に、会社の若返りが自然と図られる!会社での「先輩」層が早期にリタイアして孫の面倒を見る育じぃになってくれることにより、若者にポストが分け与えられる。
あんまり大きい声では言えないですけど、これって今の日本にとって、必要なことですよね。育メンが急速に市民権を得ている今日、じじたちの育孫サークルの拡充も合わせてできないでしょうか。それによって、どんどんリタイアを促していただいて、固定費負担を軽減できる会社が増えたら活性化するんじゃないか・・(あんまり言うとお客さんの役員陣に怒られてしまいそうですが)。

他にも坂根会長のお話で面白かったのは、以下の3単語の違い:

Selling =できた物を売る
Marketing =ニーズに合わせた物を売る
Branding =売れ続ける=当社でないと困るお客さんの度合いを高める
日本にはSellingやMarketingしか意識できていない企業がほとんどだ、と仰っていました。確かに売れ続けるため、お客で居続けてもらうためには、ただただお客の言うこと聞くことではなく、付加価値を提供し続けられるかどうかなのだ、ということですね。これは言うは易いけれど、なかなか難しい。同社がComtraxなどで中国市場を開拓していったことと合わせて、思いを馳せました。