2010年8月24日火曜日

日本の電力比率について

長野県乗鞍岳。幼いころから幾度となく訪れているこの山に、大学の寮を冷やかしついでにこの夏も足を延ばしてみた。 松本から乗鞍への道中、今まで何気なくて通っていたいくつかのダムが気になり、「梓川テプコ館」に寄って水力発電について少し覗いてみた。
梓川に沿って、上流から、奈川渡(なかわど)ダム、水殿(みどの)ダム、稲核(いねこき)ダムと3大ダムが並ぶ。地下発電所見学ツアーはあいにく時間の都合から断念したが、水力発電の水を並々と湛えた姿はまことに美しく、日本が水資源の豊富な国であることを再認識する。また、水力は古くて新しいクリーンエネルギーであることにも改めて気付く。

机上で調べられる最新のデータで、2007年度の統計では、水力7%、火力70%、原子力22%とあり、水力発電のボリュームは1965年当時からほとんど変わっていないということが分かる。
http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data1006.html
原子力技術で世界をリードする日本がこれだけ火力主体の国であることにもまた、改めて驚く。
IEAベースの日本の石油依存度は日本が46%なのに対し、米国42%、英独37%と先進国中でも群を抜いて高い、ということも改めて勉強してしまった。
(石油依存度(%)=(一次エネルギー総供給のうち原油と石油製品の供給)/(一次エネルギー総供給)×100とのこと http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/2009/2.pdf より)
 
そして八ッ場ダムの騒動を思い出して、ダム建設にまつわる諸問題、水没による住民生活や環境の破壊、補償を含む莫大なコスト、などを想起し、またダム建設時の様々な苦労などを当時の関係者などから話を聞いて、ただただ美しいと思ってしまったことが少し恥ずかしくなったのでした。